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真言宗智山派(ちさんは)の総本山。
山号は五百佛山(いおぶさん)。
本尊は大日如来。
慶長五年(1600年)に徳川家康が紀州根来寺の智積院玄宥(げんゆう)に土地を与え、
根来寺の正式名にちなんで五百佛山根来寺智積院という坊舎講堂を建立したことに始まる。
その地は豊国社の坊舎の一部と、豊臣秀吉が長男の棄丸(すてまる)(鶴松)を
供養するために建てた祥雲禅寺であった。
同八年には幕府から智積院法度が下され、豊臣氏没後の元和元年(1615年)には
祥雲禅寺の建物・障壁画・豊国社の同舎・梵鐘を受け継いだ。
のちに末寺の学生僧の教学専門学寮として繁栄した。
現在の金堂は昭和五十年六月十五日に宗祖弘法大師生誕1200年記念事業として
本尊の大日如来像とともに造顕された。
書院前の庭園は国の名勝に指定されており、延宝二年(1674年)、
祥雲禅寺時代の庭を修築したもので、中国の廬山をかたどったと伝えられる。
石橋より奥の方は、自然石のみを用いて刈込を主体とし、
深山の中にいるような奥行きのある野生的な雄大さを感じさせる。
滝の落ちている正面は、江戸時代に修築されたもので、
石組と植込とが交互に並び、洗練された美しさが築庭の極限を表現している。
庭を全体的に見ると、小さなもの特有のきめの細かい所を見せながらも、
他に類の無い雄大さと重厚味感じさせる。
国宝の「桜楓図」は、長谷川等伯筆の楓図と、長男の久蔵が描いたとされる桜図で、
祥雲禅寺客殿に描かれていた障壁画である。
智積院に引き継がれ、往時の荘厳を見ることができる。
長谷川等伯は、桃山時代に全盛期であった狩野派に対抗し、独自の画風を確立したとされる。
智積院に現存する絵は、楓図、桜図、松に秋草図、松に黄蜀葵図(とろろあおいず)、
雪松図、松に立葵図等である。
このうち特に桜図と楓図は、日本の障壁画を代表するものとして世に知られている。
桜図は長谷川久蔵(きゅうぞう)二十五才の作で、日本の桜を中心に、
八重の花を蒔き散らし、画面の大胆な構図のもと、春爛漫の景を描き出している。
作者久蔵が二十六才の若さで急逝した翌年、父等伯が哀惜の情を振りきり、
自己の生命力を画面一杯に傾けて楓図を描き出した。
画面中央に描き出された幹や枝の激しい動き、紅葉や秋草の写実性、
空や池の抽象的な表現、それら全てが和合し生き生きと絢爛豪華に描かれている。
(「真言宗智山派 総本山智積院 KYOTO CHISHAKUIN TEMPLE しおり」および
「増補版 京都・観光文化検定試験 公式テキストブック」より参照)
智積院の見所は名勝庭園や雄大な伽藍、そして季節に応じて楽しめる自然です。
名勝庭園は池泉式の庭園であり、力強い岩がたくさん用いられています。
サツキが多くあり、春には緑とピンクのコントラストも楽しめます。
縁側から眺めるのと書院奥から眺めるのとでは趣きも異なります。
秋には紅葉の彩りも見られる和風の見事な庭園です。
智積院には雄大な金堂や明王殿、風情ある鐘楼、古風な大師堂や密厳堂など様々な建造物も楽しめます。
また、広々とした講堂の廊下から眺める周りの庭園も美しく独特の雰囲気です。
智積院は街中にありながら自然豊かなお寺です。
春先には梅、春から夏にかけては新緑や青もみじ、初夏には紫陽花や蓮、そして秋には紅葉が楽しめます。
また、鮮やかな緑の苔なども見られます。
さらに智積院では、長谷川等伯一門による「桜図」「楓図」「松に秋草図」などの桃山時代(十六世紀)の
数々の障壁画が納められています。
間近でかなり見ごたえのある国宝の障壁画を見ることができます。
智積院は以前は穴場のお寺でしたが、近年人気が高まり観光客が急に増えだしています。
特に外国人観光客が一気に増えてきています。
今後はもっと人が増える可能性が高いため、早めに拝観しておいた方がいいお寺だと思います。
智積院は梅の名所です。
金堂前の参道や冠木門付近、そして金堂裏に多くの梅があり、白梅、紅梅、ピンクの梅など様々です。
特に金堂裏ではたくさんの梅の乱れ咲きも見られます。
智積院はあまり知られていませんが、春は桜の名所です。
冠木門周辺や金堂前などで華やかな桜が見られます。
また、金堂の裏からは金堂の屋根を背景とした壮大な桜が楽しめます。
智積院はさつきの名所です。
特に講堂の周りの庭園や池泉式の名勝庭園に多くあり、春には華やかな花が咲きます。
緑とピンクのコントラストも楽しめます。
智積院は紫陽花の名所です。
金堂の裏(東側)や横(北側)に紫陽花が多く植えられており、初夏には色とりどりの紫陽花が楽しめます。
以前は紫陽花の穴場でしたが、知名度もあがり、今では見ごろの時期には結構な人が来ます。
とは言っても混雑するほどではなく、ゆっくりたくさんの紫陽花を見られます。
桔梗(キキョウ)は智積院の寺紋にもなっており、智積院を代表する花です。
冠木門から金堂につづく参道の両脇に桔梗が植えられています。
夏(初夏)には、長い参道に並ぶ鮮やかで妖艶な紫の彩りを見せてくれます。
寺紋と一緒に眺めれば非常に絵になる風景を楽しめます。
智積院は蓮(ハス)の隠れた名所です。
以前より知名度は上がりましたが、他の京都の有名な名所に比べればまだまだ知られていないと思います。
金堂と明王殿の間に蓮池があり、初夏から夏にかけて白やピンクの蓮の花が咲きます。
池自体はあまり大きくありませんが、蓮の花の数は多く、密度の高い蓮を楽しめます。
智積院にはもみじ、カエデが多くあります。
春から夏にかけては鮮やかな新緑や風情ある青もみじが境内のいたるところで楽しめます。
智積院は紅葉の名所です。
金堂前、鐘楼付近、唐門付近、名勝庭園、密厳堂付近などたくさんの場所で鮮やかな紅葉が見られます。
智積院は以前は紅葉の穴場でしたが、近年急激に観光客が増えています。
以前は誰もいない境内で素晴らしい紅葉を独り占めにできましたが、今ではもう無理です。
おそらくまだまだ増えると思うので、早めに行っておくのがいいと思います。
智積院は京都市街で雪が積もった際にお勧めのお寺、場所です。
特に名勝庭園は風情が増し、絶品の雪景色が楽しめます。
住所:〒605-0951 京都府京都市東山区東大路通り七条下る東瓦町964
※その他のアクセス方法もあります。上記は一般的なアクセス方法です。
時間はおおよその目安です。
拝観時間 ⇒ 境内自由(※収蔵庫と庭園 ⇒ 9:00~16:00)
拝観料 ⇒ 境内自由(※収蔵庫と庭園 ⇒ 500円)
※距離、時間はおおよその目安です。「約~」などは見にくくなる為省いています。
(※まだまだ作成、編集中です。)