三室戸寺(みむろとじ)

三室戸寺(みむろとじ)の説明

本山修験宗(ほんざんしゅげんしゅう)の別格本山。
山号は明星山。
本尊は千手観音。

宝亀年間(770~80年)に宮中の奇瑞によって山奥の渓流から二臂千手観音が現れたとされる。
それを喜んだ光仁天皇が御室を移してその観音を祀り、御室戸寺としたのが起こりと伝えられる。

開創以来、天皇貴族の崇敬を集め、堂塔伽藍が整い、霊像の霊験を求める庶民の参詣で賑わう。
文明年間(1469~87年)に再興したが、
天正元年(1573年)の槇島合戦で当寺は足利義昭に協力したため、織田信長によって焼失させられる。
その後は衰微して多くの子院は金蔵院(こんぞういん)を残すのみとなった。

宝蔵庫には、清涼寺式釈迦如来立像をはじめ、毘沙門天立像、阿弥陀三尊像など五体の重要文化財を安置。
現在の本堂は約百八十年前の文化二年に建立された重層入母屋造りの重厚な建築で、
その背後には室町時代の十八神社社殿、東には鐘楼、三重塔がある。

本堂前に狛牛と狛兎がいる。
三室戸寺のある地域は、古来より「菟道(うじ)」と呼ばれ、宇治の中心地であった。
仁徳天皇の弟・菟道稚郎子は、宇治を本拠としていたため宇治天皇とも称されたという。
菟道稚郎子が宇治を訪れた際に、兎が道案内したとの逸話もあり、兎と縁があるとされる。

五千坪に及ぶ大庭園は枯山水・池泉・広庭からなり、五月のつつじ(二万株)、しゃくなげ(一千本)、
六月のあじさい(一万株)、七月のはす、秋の紅葉など四季を通して花模様を楽しめる。

西国三十三所観音霊場の第十番札所。

(「増補版 京都・観光文化検定試験 公式テキストブック」および「西国十番 三室戸寺 しおり」より参照)

三室戸寺の特徴・見所

三室戸寺は何と言っても花や自然が最大の見所です。
「花の寺」とも言われ、石楠花、つつじ、紫陽花、蓮、新緑、青もみじ、紅葉など
一年を通じて花々、木々、自然を楽しめます。
境内も広く、ゆったり、のんびり過ごせます。
紫陽花やつつじの時期など多少人は多くなりますが、境内が広いため大混雑することはありません。

また、庭園はつつじ園、あじさい園などに注目されがちですが、
池泉回遊式庭園と石庭の枯山水庭園も見所です。

池泉回遊式庭園は水と緑の優雅で美しい庭園です。
新緑の時期から紅葉の時期まで楽しめます。
石庭は白砂に岩を配した庭園であり、つつじや新緑の時期が特に綺麗です。

花々、自然が最大の見所ではありますが、立派な伽藍もあります。
重厚な造りの本堂や鐘楼、独特の色(あずき色に近い濃い赤っぽい色)をした美しい三重塔、
そして狛うさぎや宝勝牛なども見ごたえがあります。

三室戸寺の石楠花

三室戸寺は石楠花の名所です。
例年4月下旬から5月上旬にかけて白や赤、ピンクや複数色の石楠花が
境内、しゃくなげ園などで見られます。

三室戸寺のつつじ

三室戸寺は京都屈指のつつじの名所です。
例年5月初旬に約二万株とも言われるツツジがつつじ園を紫や白などに染めます。
また、つつじ園以外にも石庭などで品種ものの珍しいツツジも見られます。
薄紫やピンクのツツジなどがあります。

三室戸寺の紫陽花

三室戸寺は紫陽花の名所でもあります。
毎年6月にはあじさい園が色とりどりの紫陽花、多種多様な紫陽花につつまれます。
青、白、紫、ピンク、ビビッドピンクの紫陽花や、額紫陽花など様々です。
紫陽花の数は約一万株であり、「あじさい寺」とも言われるほどです。

また、三室戸寺では例年、曜日限定ではあるが珍しい紫陽花ライトアップが行われます。
昼間とは違った幻想的な紫陽花が楽しめます。

三室戸寺の蓮

三室戸寺は蓮(はす)の名所でもあります。
例年7月に本堂前では白やピンクなどのたくさんの蓮の花が咲きます。
三室戸寺の蓮は、蓮単体ではなく背景に本堂や三重塔が入り、
非常に趣きある蓮、絵になる蓮が見られます。

三室戸寺の新緑・青もみじ

三室戸寺では春から夏にかけて新緑、青もみじも楽しめます。
三重塔付近や池泉式庭園付近が特に美しいです。

また、あまり有名ではありませんが、つつじの新緑が非常に綺麗です。
毎年6月頃につつじ園の輝く緑が見られます。
(つつじ園にはこの時期は入れません。上や横から見られます。)

三室戸寺の紅葉

三室戸寺は京都宇治の隠れた紅葉と銀杏の名所です。
つつじや紫陽花、蓮ほど有名ではありませんが、三室戸寺では秋には鮮やかな紅葉と銀杏が楽しめます。
三重塔などの伽藍横や枯山水庭園、池泉回遊式庭園など見所も多いです。

三室戸寺はこんな方におすすめ

  • 花が好きな方(紫陽花、つつじ、蓮、その他)
  • 自然や緑が好きな方
  • ゆっくり、のんびり過ごしたい方
  • 池泉回遊式庭園が好きな方
  • 枯山水庭園が好きな方
  • 三重塔や大きなお堂が好きな方
  • 雄大な伽藍を見たい方
  • 兎が好きな方

三室戸寺へのアクセス・拝観時間

住所:611-0013 京都府宇治市菟道滋賀谷21

  • 京阪宇治線「三室戸」駅から徒歩15分
  • 時期によりJR宇治駅・京阪宇治駅より臨時直行バス運行

※京阪「三室戸」駅から歩くのが一般です。少し歩きますが普通に歩ける距離です。
 状況によってタクシーもありかと思います。
※その他のアクセス方法もあります。上記は一般的なアクセス方法です。 
 時間はおおよその目安です。

拝観時間 ⇒ 08:30~16:30(時期により異なるため事前に要確認)
拝観料  ⇒ 500円(大人一般)

三室戸寺付近の観光名所

  • 平等院(2.0km ⇒ 徒歩25分)
  • 宇治上神社(1.3km ⇒ 徒歩16分)
  • 宇治神社(1・4km ⇒ 徒歩17分)
  • 興聖寺(2.1km ⇒ 徒歩26分)
  • 宇治川(1.5km ⇒ 徒歩18分 ※場所による)
  • 萬福寺(2.6km ⇒ 徒歩32分)

※距離、時間はおおよその目安です。「約~」などは見にくくなる為省いています。

三室戸寺の公式ホームページ

(※まだまだ作成、編集中です。)

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