直指庵(じきしあん)

直指庵(じきしあん)の説明

山号は祥鳳山。
本尊は阿弥陀如来。

正保三年(1646年)に臨済宗を学んだ独照性円(どくしょうしょうえん)(隠元隆琦の法嗣)が
営んだ草庵の没蹤庵(もつしょうあん)に由来する。
独照は、枯松の枝が地に落ちるのを見て大悟し、
禅の「直指人心(じきしにんしん)」の教えに従って寺名を付けずに直指庵としたと伝えられる。

独照が明の高僧隠元に黄檗禅を学び、隠元を直指庵に請じてからは、
伽藍を建立するなどし、直指庵は大寺院になった。
天明六年(1786年)の拾遺都名所図会には、大伽藍を連ねた壮大な直指庵の全景が載せてある。

独照の弟子である月潭はこの直指庵の二世となり詩文をよくして高僧の名を高めたが、
その後は法嗣が衰え、独照の墓堂を存するだけとなった。

幕末の頃、近衛家の老女であった村岡局(津崎矩子)が荒廃していたのを再興し、浄土宗の寺とした。
その墓が境内の竹林にある。

本堂(庵)は、津崎村岡局の姪である寿仙尼が明治十二年(1879年)の上京中に焼かれ、
現在の本堂は明治三十二年(1899年)に成節尼によって再建されたものである。
堂内には本尊である「阿弥陀如来」、学力向上を願う知恵の「文殊菩薩」、
あらゆる願いをかける「願かけ地蔵」が祀られている。

本堂には、思いの丈を綴る「想い出草」ノートがある。
そこには「そっとその意地を私の心(ノート)にすててください。
苦しむあなたをみているのがつらいです。」と書かれている。
この言葉に導かれるように、庵を訪れた老若男女が私生活の悩みやこの地を訪れた感動などの
様々な思いを綴ることから、現在保存されているノートは5000冊以上にものぼる。

境内には「想い出草観音像」が祀られており、庵内の想い出草ノートに思いを綴った苦しみや悲しみ等の
一切の苦を救ってくださると同時に、その後の成長をも守ってくださるとされる。
やさしい顔立ちや他の寺院には見られない石造りの像が特徴である。

開山堂は、宝形造りの建物であり、直指庵を開いた独照性円の墓を示す大円塔を祀っている。
この堂の前には独照自らが「出でて吾が塔を護る」と序した亀石がある。

水子地蔵尊は、母胎から陽の目もみず闇路にただよう「水子」を救ってくださるとともに、
子供の健康と成長を守ってくださるとされる。
近年はこの水子地蔵尊をおまいりする夫婦が子供を授かることから「子授け地蔵」ともよばれている。

(「京・北嵯峨細谷 直指庵しおり」および「増補版 京都・観光文化検定試験 公式テキストブック」より参照)

直指庵の特徴・見所

直指庵の魅力はいくつもあります。
まずは自然と庭園です。境内が自然や緑に囲まれており、空気も澄んでいます。
苔やもみじ、アオイやシダ、石楠花や万両、様々な花々・木々に囲まれています。
季節に応じた花、春から夏にかけては新緑や青もみじ、秋は紅葉の名所です。
時期によって特別公開される阿弥陀堂では白砂と苔、岩の美しい枯山水庭園も楽しめます。
参道の飛び石や開山堂に至る石段なども非常に風情があります。
有名な大覚寺から少し歩けば、まだまだこんなに素晴らしいお寺があったのかと驚かされます。

直指庵は静寂につつまれ、物思いにふけったり、心を癒してくれたりもします。
都会の喧騒から離れ、ぼっーとするのにも良い場所です。日常の嫌なことも忘れられます。

有名な「想い出草ノート」にはいろんな悲しみや痛み、つらさが綴られています。
それを詠んで共感したり、自分の想いを綴って誰かに分ってもらえたりもします。

見事なお寺、庭園です。是非ともお勧めの場所です。
混雑することもなく、京都の穴場のお寺と言えます。
紅葉シーズンであっても、あまり混雑することはありません。

直指庵の苔・新緑・青もみじ

直指庵は、京都の苔の名所です。
参道を入って直ぐの苔庭や、本堂庭園などで素晴らしい苔が見られます。
特にお勧めなのは雨の日です。苔が雨に潤ってしっとりとしたり、輝いたりもします。
苔の他にもアオイやシダなどの植物がアクセントをつけてくれます。

また、春から夏にかけては新緑や青もみじが美しいです。
下は苔、上は青もみじの緑の空間を楽しめます。

直指庵の紅葉

直指庵は紅葉の名所です。名所といっても人はあまりおらず、京都の紅葉の穴場と言えます。
本堂前の飛び石の参道や入口付近の苔庭、さらには開山堂や阿弥陀堂など見所がいっぱいです。
本堂庭園の緑の苔や植物と紅葉のコントラストも綺麗です。

さらに秋の直指庵で素晴らしいのは散りもみじです。
参道、苔庭、開山堂、石段など様々な場所で圧巻の散りもみじが見られます。
場所によって真っ赤な散りもみじや、黄色やオレンジなどの混ざった色とりどりの散りもみじなど楽しめます。
晴れの日よりも雨の日の方がお勧めです。

是非とも一度は行って欲しいお勧めの京都の紅葉の穴場です。

直指庵はこんな方におすすめ

  • 京都の穴場のお寺に行きたい方
  • 深い京都を知りたい方
  • 自然が好きな方
  • 苔や緑が好きな方
  • もみじ・紅葉が好きな方
  • 癒されたい方
  • 静かな場所で落ち着きたい方
  • 都会の喧騒が嫌になった方
  • ぼっーとしたい方
  • 静かに物思いにふけりたい方
  • 悲しい方
  • つらい方
  • 泣きたい方

直指庵へのアクセス・拝観時間

住所:616-8441 京都府京都市右京区北嵯峨北ノ段町3番地

※その他のアクセス方法もあります。上記は一般的なアクセス方法です。 
 時間はおおよその目安です。

拝観時間 ⇒ 9:00~16:00(受付終了15:30)(※時期の応じて変更あり)
拝観料  ⇒ 500円(大人一般)

直指庵付近の観光名所

  • 大覚寺(1.2km ⇒ 徒歩14分)
  • 清凉寺(1.7km ⇒ 徒歩21分)
  • 宝筐院(1.7km ⇒ 徒歩21分)
  • 祇王寺(2・3km ⇒ 徒歩30分)
  • 滝口寺(2・3km ⇒ 徒歩30分)
  • 二尊院(2.6km ⇒ 徒歩33分)
  • 常寂光寺(2.6km ⇒ 徒歩33分)
  • 化野念仏寺(2.2km ⇒ 徒歩30分)
  • 愛宕念仏寺(2.6km ⇒ 徒歩33分)

※距離、時間はおおよその目安です。「約~」などは見にくくなる為省いています。

直指庵の公式ホームページ

(※まだまだ作成、編集中です。)

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