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本尊は千手観音。
平安時代より厄除けの観音として信仰を集める。
称徳天皇の開基により、現在の東山区弓矢町付近(旧愛宕郡)に建立された愛宕寺にはじまるとされる。
平安時代の初め、鴨川の洪水で堂宇が流失したため、
天台宗の僧千観内供(せんかんないぐ)により再興され、延暦寺の末寺となった。
鎌倉時代の中期の再建になる本堂を保存するため、大正十一年(1922年)現在の嵯峨の地に移築された。
戦時中に無住寺となり、昭和二十五年の台風被害により、境内・堂宇・仏像等が多大な被害を受け廃寺となった。
しかし、昭和三十年に仏像彫刻家西村公朝が住職を拝命してより再興され、京都一の廃寺の復興が始まった。
昭和五十五年より山門の解体復元修理をはじめ、境内全体の本格的な復興事業が行われた。
この復興祈願に賛同した参拝者の人々の手によって彫られたのが千二百羅漢像である。
千二百替躰の石像の羅漢が表情豊かに並び、訪れる人々の心を和ませてくれる「癒しの寺」
としても親しまれるようになった。
本堂は、方五間(ほうごけん)、単層入母屋造り(たんそういりもやづくり)。
内部の天井は小組格天井(こぐみごうてんじょう)。本尊の位置は二重折上げ天井。
鎌倉様式の美しい曲線をとどめている。
重要文化財に指定。
本尊の千手観音は、その御面の眼差しが左右対称ではなく、厳しさと優しさという仏の慈悲の二面性を、
顔の左面右面にわけて表現されているということから「慈面悲面の千手観音」と称される。
地蔵堂には火之要慎(ひのようじん)のお札で知られるあたご本地仏火除地蔵菩薩が祀られる。
三宝の鐘は、仏法僧の三鐘とし、その音律によって仏の心を自然界に伝えるといわれる。
また、境内にはふれ愛観音堂があり、手で触れて拝むためにつくられた観音様である。
触れることによって人々の心身の痛みを癒すといわれる。
(「天台宗 愛宕念仏寺 しおり」および「増補版 京都・観光文化検定試験 公式テキストブック」より参照)
愛宕念仏寺の見所としては、まずはやはりたくさんの羅漢さんたちです。
愛宕念仏寺は「千二百羅漢の寺」とも呼ばれ、ユニークで愛らしい羅漢さんがたくさんいます。
野球やテニスをする羅漢さん、晩酌する羅漢さん、写真を撮る羅漢さん、社交ダンスをする羅漢さん、
大笑いする羅漢さん、愛犬家の羅漢さん、とうもろこしを食べる羅漢さんなどなど挙げればきりがありません。
ここではたくさんの楽しい羅漢さんに出会えます。
愛宕念仏寺は伽藍と自然も見事です。
立派な仁王門、美しい三宝の鐘、癒しのふれ愛観音堂、凛として構える本堂、
深い朱色の多宝塔など見所がたくさんあります。
また、境内には緑や自然も多く、伽藍と一緒に四季折々の自然を楽しめます。
愛宕念仏寺にはたくさんの羅漢さんとともに多くのもみじやカエデがあります。
春から夏にかけては鮮やかな新緑や風情ある青もみじが楽しめます。
また、伽藍や羅漢さんと一緒に風情ある情景が見られます。
愛宕念仏寺は京都奥嵯峨の紅葉の名所です。
地蔵堂や本堂、多宝塔付近にもみじ・かえでが多くあり、秋には錦に染まります。
そして羅漢さんたちと色とりどりの紅葉を一緒に楽しめます。
住所:〒616-8439 京都府京都市右京区嵯峨鳥居本深谷町2−5
※その他のアクセス方法もあります。上記は一般的なアクセス方法です。
時間はおおよその目安です。
拝観時間 ⇒ 8:00~17:00
拝観料 ⇒ 300円(大人一般)
※距離、時間はおおよその目安です。「約~」などは見にくくなる為省いています。
(※まだまだ作成、編集中です。)