三千院(さんぜんいん)(三千院門跡)

三千院(さんぜんいん)の説明

本尊は薬師如来。
前身は延暦年間(728~806年)に傳教大師最澄上人(さいちょうしょうにん)が
比叡山延暦寺建立の際、比叡山東塔に建てた草庵とされる。

貞観二年(860年)には承雲(じょううん)が最澄自作という薬師如来像を
お堂に安置して円融房(えんゆうぼう)と呼んだ。
のにち東坂本の梶井に建てた円融院(のちに円徳院と改称)を里房とするのに対して本坊となった。

大治五年(1130年)に最雲法親王(堀河天皇の皇子)が円徳院の門主となって以来、
梶井門跡として妙法院・青蓮院とともに天台宗三門跡の一つとなった。
現在の名称は、明治四年の法親王還俗にともない、梶井御殿内の持仏堂に掲げられていた
霊元天皇宸筆(れいげんてんのうしんぴつ)の勅額により、三千院と公称されるようになった。

往生極楽院阿弥陀堂は、寺伝では寛和二年(986年)に「往生要集」の著者で
天台浄土教の大成者である恵心僧都源信(えしんそうずげんしん)が父母の菩提のため、
姉の安養尼(あんように)と共に建立したと伝えられる。
お堂に比べて大きい「阿弥陀三尊像(あみださんぞんぞう)」を収める工夫として、
天井を舟底型に折りあげられている。
その天井には極楽浄土に舞う天女や諸菩薩の姿が極彩色で描かれている。
中尊の阿弥陀如来は来迎印を結んでいる。
右の観世音菩薩は往生者を蓮台に乗せる姿で、左の勢至菩薩は合掌し、
両菩薩共に少し前かがみにひざまずく「大和坐り(やまとずわり)」という姿をしている。

宸殿は、後白河天皇により始められた声明による法要である
宮中御懺法講(きゅうちゅうおせんぼうこう)を今に伝える道場である。
本尊は、傳教大師作と伝えられる秘仏の薬師瑠璃光如来である。
また、西の間は歴代住職(法親王)を祀る内仏であり、東の間には玉座を設え、
襖には下村観山筆の虹が描かれ、虹の間とも呼ばれる。

客殿は、平安時代、龍禅院と呼ばれ、大原寺の政所であった。
豊臣秀吉が禁裏修復の余材をもって修築したとされる。

金色不動堂は、智証大師(ちしょうだいし)作と伝えられる秘仏の金色不動明王を
本尊とし、平成元年に建立された祈願の根本道場である。

観音堂には、身の丈三メートルの立像の観音像が祀られている。
観音堂の周りには、小観音像が安置され、観音堂横には補陀落浄土(ふだらくじょうど)を
再現した慈眼(じげん)の庭が配されている。

聚碧園(しゅうへきえん)は、客殿南側に位置する池泉観賞式庭園であり、
江戸時代の茶人・金森宗和の修築と伝えられる。
冬でも凍らないという華厳音愛(けごんおんあい)の手水鉢が有名である。

有清園(ゆうせいえん)は、宸殿南側に位置し、中国の六朝時代を代表する
詩人・謝霊雲の「山水清音有」により命名された細波の滝を擁する池泉回遊式庭園である。

(「一隅を照らす これ則ち国宝なり 京都大原 三千院 しおり」および
 「増補版 京都・観光文化検定試験 公式テキストブック」より参照)

三千院の特徴・見所

三千院の見所は緑、自然豊かな庭園と建造物です。

庭園は大きく二つあり、池泉式の「聚碧園(しゅうへきえん)」と苔の「有清園(ゆうせいえん)」です。
聚碧園には多種多様な植物のみならず、燈籠なども配されています。
趣きある美しい庭園を客殿から座ってゆっくり眺めることができます。
有清園は一面が鮮やかな緑の苔の庭園であり、一部に池もある池泉式の庭園です。
春から夏にかけては新緑、青もみじ、春は石楠花、秋は紅葉の名所でもあります。
これらの庭園以外にも、三千院は境内の内外が見事な苔で覆われており、自然や緑の溢れるお寺です。

建造物としては宸殿はじめ、門跡寺院として宸殿造りが見られます。
また、往生極楽院阿弥陀堂には、「大和坐り」という前かがみで座る仏様もいます。
有清園には有名な寝そべった「わらべ地蔵」さんもいます。
苔につつまれ愛らしい姿を見せてくれています。
しかし、以外に遠いです。イメージではすぐ目の前にいる感じがしますが、結構遠くにいます。

三千院の広い境内には自然、建造物、仏像含め見所が満載です。
京都市街から少し遠めですが、是非ともお勧めの場所、お寺です。

三千院の石楠花

三千院は春は石楠花の名所です。
聚碧園、有清園はじめ、観音堂前でもピンクや白の美しい石楠花が楽しめます。
また、この時期は様々な植物、花々が見ごろを向かえ、ハート型の可愛いケマンソウなども見られます。

三千院の新緑・青もみじ・苔

三千院は苔の名所であり、境内の内外含め鮮やかな緑の苔が見られます。
また春から夏にかけては新緑や青もみじが美しく、深く鮮やかな緑の世界を楽しめます。

三千院の紅葉

三千院は京都大原の紅葉の名所です。
境内のいろんな場所で色とりどりの紅葉が見られますが、一番の見所は苔に覆われた有清園の紅葉です。
また、見頃後半の散りもみじも美しいです。

秋の紅葉のシーズは多少混みますが、境内が広いこともあり大混雑することはありません。
京都市街に比べれば比較的ゆっくり静かに紅葉狩りを楽しめます。

三千院の雪景色

三千院は雪が積もれば多彩な冬景色が見られます。
真っ白な雪と凍てつく氷の池泉式の聚碧園や、白銀の有清園や往生極楽院前の冬景色などが楽しめます。
また、観音堂前や金色不動堂横では花が咲いたような芸術的で華やかなサクラの雪の枝なども見られます。
そして、白い雪をかぶった可愛いわらべ地蔵さんもいます。

天台宗三門跡寺院

三千院は天台宗三門跡寺院の一つです。
門跡寺院とは、一般に住職(門主)が皇族・公家・摂関家によって受け継がれてきたお寺のことをいいます。

天台宗五門跡寺院(京都五箇室門跡)

三千院は天台宗五門跡寺院(京都五箇室門跡)の一つです。

三千院はこんな方におすすめ

  • 緑や自然につつまれたお寺へ行きたい方
  • わらべ地蔵をみたい方
  • 苔が好きな方
  • 宸殿造りの建造物を見たい方
  • 複数の庭園を見たい方
  • 水辺の景色、庭園が好きな方
  • 傷心の方
  • 京都の中でも自然につつまれた場所へ行きたい方
  • 京都の観光名所へ行きたい方
  • 京都大原へやって来た方

三千院へのアクセス・拝観時間

住所:〒601-1242 京都府京都市左京区大原来迎院町540

※その他のアクセス方法もあります。上記は一般的なアクセス方法です。 
 時間はおおよその目安です。

拝観時間 ⇒ 8:30~17:30(※12月7日~2月末日 ⇒ 9:00~17:00)
拝観料  ⇒ 700円(一般)

三千院付近の観光名所

  • 実光院(110m ⇒ 徒歩1分)
  • 勝林院(170m ⇒ 徒歩2分)
  • 宝泉院(190m ⇒ 徒歩2分)
  • 勝手神社(350m ⇒ 徒歩7分)
  • 来迎院(450m ⇒ 徒歩9分)
  • 音無の滝(1.0km ⇒ 徒歩18分)
  • 寂光院(1.8km ⇒ 徒歩27分)
  • 古知谷阿弥陀寺(3.2km ⇒ 徒歩52分)

※距離、時間はおおよその目安です。「約~」などは見にくくなる為省いています。

三千院の公式ホームページ

(※まだまだ作成、編集中です。)

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