龍吟庵(りょうぎんあん)

龍吟庵(りょうぎんあん)の説明

東福寺の塔頭寺院。
臨済宗東福寺派。

国宝の方丈は嘉慶元年(1387年)の造立と推測される。
室町時代初期の作であり、応仁の乱以前の古制を残すわが国現存最古の方丈建築。
単層入母屋造の杮(こけら)葺。
桁行(正面)は八間、梁間(側面)は六間で南面している。
正面東端に唐破風屋根の玄関を付設。
正面中央には双折(もろおれ)両開きの桟唐戸(さんからと)の入口を設け、
左右の柱間に蔀戸(しとみど)明障子を設置。
書院造と寝殿造の手法が融合した名建築である。

方丈の東・西・南に配置された三つの枯山水庭園は、重森三玲(しげもりみれい)による作である。

方丈正面の南庭は「無の庭」と呼ばれ、一木一草をも用いない簡素な白砂敷きの庭園。

方丈と庫裡を結ぶ渡廊下に面した長方形の東庭は「不離の庭」と呼ばれる。
赤砂を敷いて中央に長石を臥せ、その前後に白黒の二石を配している。
狼に襲撃されそうになった国師の身を二頭の犬が守ったという、国師幼少の頃の故事にもとづいて作成されたという。

西庭は「龍の庭」と呼ばれ、龍が海中から黒雲を得て昇天する姿を石組みによって表現している。
青石による龍頭を中央に配し、白砂は海を、黒砂は黒雲を、そして竹垣は稲妻模様をあらわしている。

(「東福寺第三世住持大明国師墓所 龍吟庵 しおり」および
 「増補版 京都・観光文化検定試験 公式テキストブック」より参照)

龍吟庵の特徴・見所

龍吟庵の見所は国宝の方丈と趣の異なる三つの庭園です。

方丈は応仁の乱以前からの日本に現存する最古の方丈建築です。
寝殿造りと書院造りが融合した珍しい建造物です。

三つの庭園は「無の庭」「龍の庭」「不離の庭」と名付けられた重森三玲作の庭園です。

「無の庭」は砂だけの本当に何もない庭園であり、そこから何かを悟らせようとしているかのごとくです。
「龍の庭」は二色の砂(白砂と黒砂)に力強い岩を配して、
龍が海から出てきて雲を突き破り、天に昇る様を表現しています。
「不離の庭」は珍しい赤砂を使った風情ある石庭です。
どの庭園もそれぞれ魅力的であり、見ごたえのある枯山水庭園です。

公開時期は限られていますが、龍吟庵は是非とも見てほしいお寺、建造物、庭園です。

龍吟庵の紅葉

龍吟庵は秋は紅葉の名所です。
例年、この時期に特別公開が行われます。
「無の庭」「龍の庭」「不離の庭」それぞれで紅葉が楽しめます。
風情ある絵になる紅葉から迫力のある力強い紅葉まで見られます。

龍吟庵は方丈の回りを庭園が取り囲んでいます。
その為、人が多くても視界を遮るものなく、庭園に人が入り込まずに眺められます。

龍吟庵は京都の中でも見頃が遅めです。
例年11月下旬から12月初旬が見頃です。他の京都の名所が終わってからも紅葉が楽しめます。

東福寺の塔頭寺院

龍吟庵は東福寺の塔頭寺院です。
東福寺の説明・見所・アクセスなど

その他の東福寺の塔頭寺院です。

龍吟庵はこんな方におすすめ

  • 枯山水庭園が好きな方
  • 二色の砂を使った石庭を見たい方
  • 珍しい赤砂の庭園を見たい方
  • 趣の異なる複数の庭園を見たい方
  • 龍が好きな方
  • 重森三玲が好きな方
  • 寝殿造りと書院造りの融合した方丈を見たい方

龍吟庵へのアクセス・拝観時間

住所:〒605-0981 京都府京都市東山区本町15丁目812

※その他のアクセス方法もあります。上記は一般的なアクセス方法です。 
 時間はおおよその目安です。

拝観時間 ⇒ 通常非公開。秋の紅葉シーズンには特別公開の場合有り。事前確認要。(春に公開されたことも有り。)
拝観料  ⇒ 通常非公開。秋の紅葉シーズンには特別公開の場合有り。事前確認要。(春に公開されたことも有り。)

龍吟庵付近の観光名所

※京都の他の名所にはどこも少し距離があります。
※距離、時間はおおよその目安です。「約~」などは見にくくなる為省いています。

龍吟庵を検索

(※まだまだ作成、編集中です。)

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