目次
単立寺院。
山号は小塩山(おしおやま)。
本尊は地蔵菩薩。
嘉祥三年(850年)に文徳天皇の后(染殿皇后)の懐妊、安産を願って創建された。
本尊は延命地蔵菩薩であり、等身大木造の坐像である。
御腹に巻かれた腹帯で染殿皇后が安産されたことから、
腹帯地蔵尊として今も子授や安産を願う婦人達の信仰を集めている。
秘仏であり、年一回八月二十三日が御開帳日である。
当寺は、在原業平の閉居跡とされ、「なりひら寺」とも呼ばれる。
境内には業平のかつての恋人である二条后(藤原高子)の大原野詣での際、
塩を焼いてその想いを託したとされる塩竃の跡がある。
また、業平の墓と伝えられる宝篋印塔があり、業平ゆかりの旧跡がある。
本堂は江戸中期の建立である。
創建当時の伽藍は応仁の乱で焼失し、現在は寛延三年(1750年)の再建である。
屋根は鳳輦形(ほうれんがた)という御輿をかたどった非常に珍しいものであり、
内部天井の彫刻も独特の意匠が施されている。
本堂には、本尊のほかに草分観世音も安置されている。
この観音は、禅衣(おいずる)観音とも呼ばれる。
花山法皇が西国三十三所観音霊場を巡拝する時に背負っていた自作の観音であると伝えられる。
鐘楼は寛文六年(1666年)十月頃の建立である。
襖絵は廃仏毀釈によって失われたが、大阪在住の黒田正夕(しょうせき)によって見事に復元。
三十二面にわたる豪華絢爛たる極彩色の王朝絵巻である。
庭園は「三方普感(さんぽうふかん)の庭」と呼ばれる。
寛延三年(1750年)、右大臣藤原常雅公が本堂を再興した時に造られたものである。
高廊下、茶室、業平御殿の三か所から場所を変え、見る人に様々な想いを感じさせる、
いわば「癒しの庭」である。
(「小塩山 十輪寺 通称 なりひら寺 しおり」および
「増補版 京都・観光文化検定試験 公式テキストブック」より参照)
十輪寺の見所は変わった形をした建造物や庭園、そしてなりひら桜などです。
十輪寺の本堂は屋根の形が特異であり、上から見ると帽子のような形をしています。
また、本堂と業平御殿は独特の渡廊下(高廊下)で続いており、茶室や装飾を見ることができます。
そして、本堂、高廊下、茶室、業平御殿に囲まれた中庭として「三方普感(さんぽうふかん)の庭」があります。
三方普感の庭は苔が美しく、岩なども配されています。
そしてこの三方普感の庭に見事な一本桜の「なりひら桜」が立っています。
また、高廊下の手前は池泉式の庭園となっており、様々な情景を見ることもできます。
十輪寺は桜の名所です。
名所と言っても桜の木がたくさんあるわけではなく、「なりひら桜」という立派な一本桜があります。
樹齢は150年から200年ほどとも言われています。
中庭に立つしだれ桜であり、屋根から飛び出して花を咲かせる独特の桜です。
なりひら桜は上から見下ろすことも、下から見上げることもできます。
住所:〒610-1133 京都府京都市西京区大原野小塩町481
※その他のアクセス方法もあります。上記は一般的なアクセス方法です。
時間はおおよその目安です。
拝観時間 ⇒ 9:00~17:00
拝観料 ⇒ 400円(一般)
※どこも少し距離があります。また山道のため時間がかかります。バスやタクシーの移動が良い場合も多いです。
※距離、時間はおおよその目安です。「約~」などは見にくくなる為省いています。
(※まだまだ作成、編集中です。)