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臨済宗大徳寺派。
山号は霊瑞山。
本尊は釈迦如来。
薪(たきぎ)の一休寺(いっきゅうじ)、または一休寺(いっきゅうでら)とも呼ばれる。
南浦紹明(なんぽじょうみょう)が正応年間(1288~93年)に建立した
妙勝禅寺(みょうしょうぜんじ)に始まる。
康正二年(1456年)に一休宗純(いっきゅうそうじゅん)が荒廃していた旧地に草庵を営んで復興。
寺名は法祖の恩に酬いる(むくいる)ということから酬恩庵と命名。
文明七年(1475年)一休はかつての住まいであった洛東の虎丘庵(こきゅうあん)を
この地に移して生涯を送り、同十三年に一休が没するとその廟所となった。
永正三年(1506年)に本堂を築造、慶安三年(1650年)に前田利常の寄進により寺観が整った。
本堂(重要文化財)は、永享年間(1429~40年)に足利六代将軍義教の帰依により建立。
入母屋造り檜皮葺で、内部には釈迦如来・文殊菩薩・普賢菩薩を祀り、
山城・大和の唐様仏殿としては一番古い遺構の建造物である。
方丈(重要文化財)は、加賀城主前田利常公が大坂の陣の時、木津川に陣をしき、当寺に参詣したおり、
寺の荒廃を歎き、慶安三年(1650年)に再建されたもの。
内部襖絵は江戸初期の画家狩野探幽斎守信の筆。
一休宗純木像(重要文化財)は、方丈内陣の仏間に安置されており、檜材の寄木造による等身大の像である。
眼には玉眼を嵌め込み、頭髪には一休の遺髪を植え込んだと伝えられるが、現在はなくなっている。
一休禅師御逝去の年(八十八歳)、高弟墨済禅師に命じて作らしめたもの。
頂相(重要文化財)は、一休禅師の肖像画であり、絵は伝曾我蛇足、賛は一休の自筆である。
賛の内容は、臨済から伝わった禅を一休一人で引き継いでるのだというものであり、頂相中の代表的な作品である。
虎丘庭園(名勝指定)は、一休禅師が京都東山より移して居住した所である。
周囲の庭園は室町時代の禅院枯山水の地割庭園であり、作者は茶祖村田珠光と伝えられている。
方丈庭園(名勝指定)は、方丈周囲の庭園であり、作者は松花堂昭乗、佐川田喜六、石川丈山の三氏合作といわれる。
北庭は、枯滝落水の様子を表現した蓬莱庭園であり、東北隅の大立石を主石とし、まわりに多くの名石を配している。
方丈東庭は「十六羅漢の庭」として有名である。
南庭は方丈庭園らしく白砂敷とさつきの刈込みの庭園。
庭園全体は国の名勝に指定されている。
庫裡・唐門・東司(重要文化財)は、慶安三年(1650年)、前田家が当寺再建時に新築したものである。
鐘楼・浴室(重要文化財)は、慶安三年(1650年)、方丈など再建時に修復されたものである。
御廟所(墓所)は、文明七年(1475年)、一休禅師八十二歳の時、自ら建立せられたものであり、
廟前庭は虎丘庭園と同じく村田珠光作の室町時代の枯山水庭園である。
禅師は人皇百代後小松天皇の皇子であるので御廟所は宮内庁の管轄である。
(「酬恩庵 一休寺 しおり」および「増補版 京都・観光文化検定試験 公式テキストブック」より参照)
一休寺の見所は伽藍などの建造物や文化財もさることながら、やはり自然豊かな境内や庭園です。
表門から続く参道や本堂前などではもみじ、カエデや苔などの緑や自然の空間が広がります。
石畳や飛び石の風情ある参道や情緒ある境内を楽しめます。
方丈庭園は北、東、南と分かれており、それぞれ趣きが異なります。
方丈北庭は緑豊かな庭園であり、岩や灯籠、さつきがが配された繊細ながらも力強い庭園です。
方丈東庭は細長い形の庭園に木、さつき、岩が配された見る場所・角度によって雰囲気の異なる庭園です。
方丈南庭は白砂にさつきの配された美しい庭園です。
波模様の白砂に丸く刈られた緑のさつき、そして春にはピンクのさつきの花が咲き、
素晴らしいコントラストが楽しめる庭園です。
一休寺はサツキの名所です。
方丈庭園はじめ境内にはサツキが多く、華やかなピンクの彩を楽しめます。
また、緑とピンクのコントラスト、方丈南庭では緑、ピンク、白(白砂)の見事な色合いが見られます。
さらにさつきの時期は新緑や青もみじや苔も美しく、
表門から続く参道や本堂前などでは鮮やかな新緑や深い青もみじ、そして苔につつまれた緑の世界も楽しめます。
一休寺は秋は紅葉の名所です。
総門から続く参道の豪快な紅葉、本堂前の参道の風情ある紅葉、
本堂や開山堂周辺の苔に映える鮮やかな紅葉や色とりどりの紅葉、
方丈庭園の白砂に映える紅葉など多様な秋の彩りが楽しめます。
住所:〒610-0341 京都府京田辺市薪里ノ内102
※その他のアクセス方法もあります。上記は一般的なアクセス方法です。
時間はおおよその目安です。
拝観時間 ⇒ 9:00~17:00
拝観料 ⇒ 500円(大人一般)
※徒歩圏内には有名な観光名所はありません。
※距離、時間はおおよその目安です。「約~」などは見にくくなる為省いています。
(※まだまだ作成、編集中です。)