桂春院 庭園 美しい緑と風情ある彩り
京都市右京区花園寺ノ中町にある妙心寺(みょうしんじ)塔頭の桂春院(けいしゅんいん)の庭園などです。
庭園は江戸時代の作庭であり、国の名勝・史跡に指定されています。
複数の庭園があり、それぞれ違った趣きを楽しめます。
方丈北側の「清浄の庭(しょうじょうのにわ)」、方丈東側の「思惟の庭(しいのにわ)」、
方丈南側の「真如の庭(しんにょのにわ)」、露地庭の「侘の庭(わびのにわ)」など様々です。
素晴らしい庭園が見られますが、人は少なく空いていることが多いです。
京都の穴場のお寺、隠れた名所と言えるかも知れません。
2017年9月17日訪問、撮影です。
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桂春院の庭園全景です。
行ったことがないとピンと来ないですが、良く描かれています。ちなみに右側が南です。
「清浄の庭(しょうじょうのにわ)」です。方丈の北側にあります。
岩と砂で滝や渓流を表したとされる坪庭です。緑も綺麗に配されています。
緑と飛び石が美しすぎます。
本来は落ち着くべきところなんですが、私はこういうのを見るとゾクゾクしてテンションが上がります。
奥に見えているのは方丈です。
いつも言いますが、このタイプのお庭は天気が良すぎるよりも雨や曇りの方が美しいです。
書院奥から眺めた侘の庭です。
また違った趣きがあります。赤い絨毯も庭園を演出します。
小さな絶景です。
絶景と言えば雄大な景色や爽快な景色を想像しがちですが、小さな絶景もたくさんあります。
侘の庭は「既白庵茶室(きはくあんちゃしつ)」に繋がる露地庭(茶室に付随する庭、茶室へ続く庭)です。
見えませんが、書院の裏(北側)に既白庵茶室(非公開)があります。
石と緑の見事なお庭、素晴らしい空間です。
左右に築山があり、石は十六羅漢を表しているそうです。
下に(真如の庭に)降りられるようになっています。
ツツジの刈り込みが綺麗です。鮮やかな緑です。
真如の庭の生垣のさらに向こう(南側)へ行くことができます。
大きな岩が配されています。何かを象ったものなのでしょうか。
真如の庭の南側は素晴らしい苔庭になっています。
ここも含めて真如の庭なのか、ここは真如の庭とは別の苔庭なのかは良く分りません。
ただ、いずれにしても素晴らしい苔が広がっています。
極上の苔と石です。木の根も少しはっています。
実は庭石は七・五・三風に配置し、十五夜満月を表現しているそうです。
ただ、私にはどれがどうなのかまでは分りませんでした。
こんなに素晴らしいのに人がいません。1時間以上滞在していましたが出会ったのは二組だけでした。
この日は台風がやってくる日でした。この日の晩には暴風雨になりました。
でも、だから空いているのではなく、普段から空いているのでしょう。
桂春院は京都の穴場のお寺、隠れた名所と言って良いでしょう。
数日晴れの暑い日が続きましたが、前日に雨が降ったおかげで苔が生き生きしていました。
奥になぜかシーサーがいます。この辺りには地蔵尊などもあります。
さらに奥に続いており、真如の庭のツツジの刈り込みが見えます。
最後の行き止まりは、侘の庭につながっています。
侘の庭から低くなった場所で、井戸や七尊石などがあります。お茶に使われた井戸のようです。
再び方丈に戻って、上からの(方丈からの)真如の庭の眺めです。