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真言律宗の寺院。
山号は高雄山(こうゆうざん)。
院号は報恩院。
本尊は阿弥陀如来。
開基は行基。
関西花の寺二十五ヵ所霊場 大十五番。
仏塔古寺十八尊霊場 第四番。
神仏霊場 京都四十九番。
岩船寺の創立は、天平元年(729年)、聖武天皇が出雲国不老山大社に行幸の時、
霊夢があり、大和国鳴川の善根寺に籠居していた僧行基に命じて阿弥陀堂を建立したのに始まる。
その後、弘法大師と姉の子の智泉大徳が伝法潅頂を修し、
大同元年(806年)に新たに潅頂堂として報恩院を建立した。
さらに嵯峨天皇が智泉大徳に勅命して皇孫誕生祈願をさせたところ、皇子(仁明天皇)が誕生。
皇后の橘嘉智子が特にご叡信が深く、皇子誕生のこともあり、
弘仁四年(822年)に堂塔伽藍が整備され、寺号も岩船寺となる。
最盛期には、東西十六町、南北十六町の広大な境内に三十九の坊舎を有したが、
承久の乱(1221年)の兵火により、堂塔の大半を焼失。
再建後も再び兵火で失い、江戸時代寛永の頃(1624~1643年)には、
本堂、塔、坊舎、鎮守社等十宇ほどになる。
荒廃ぶりを嘆いた文了律師が必死で勧進を行い、
さらに徳川家康・秀忠らの寄進により本堂、仏像等の修復をする。
鎌倉から江戸末期まで南部興福寺一乗院の末寺であったが、
明治十四年に真言律宗西大寺の末寺となって今日に至る。
昭和六十三年に本堂を再建。平成十五年に三十塔を修理、内部壁画復原。
三重塔(室町時代)は仁明天皇が智泉大徳の遺徳を偲んで
承和年間(834~847年)に宝塔を建立したと伝えられる。
塔は境内の奥、東を正面として建つ。
現存する塔には室町時代の嘉吉二年(1442年)の刻銘があることから、
この時の建立とされる。
阿弥陀如来坐像(平安時代)は像高約3メートル、ケヤキの一木造り。
胎内に「□□九年丙午九月二日丁丑」の墨書銘が記されている。
元号が判らず、九年が干支の丙午に当たる年は「天慶九年(946年)」しかなく、
十世紀中期を代表する貴重な尊像であり、行基作と伝えられる。
四天王立像(鎌倉時代)は阿弥陀如来を安置する須弥壇の四隅に立つ
持国天(東方)・増長天(南方)・広目天(西方)・多聞天(北方)の四像。
普賢菩薩騎象像(平安時代)は智泉大徳作と伝えられ、もとは三重塔に納められていた。
法華曼荼羅が描かれた宝形造りの厨子の中に安置され、一木造りの彩色像が合掌して白像に坐っている。
女性的で優美な姿は藤原期の優作である。辰年・巳年生まれの守護本尊。
その他、多数の文化財を所蔵。
(「真言律宗 高雄山 岩船寺 Gansenji しおり」より参照)
岩船寺は山の中にある自然につつまれたお寺です。
季節ごとの彩りを楽しめ、春には梅や桜、初夏には紫陽花、夏には睡蓮や百日紅、秋には紅葉が楽しめます。
中でも紫陽花は有名であり、「あじさい寺」と呼ばれることもあります。
紫陽花の時期は多少人が増えますが、それ以外の時期は空いています。
都会の喧騒から離れて、静かにゆっくり拝観、散策できます。
また、本堂や三重塔などの伽藍も見ごたえがあります。
岩船寺は紫陽花の名所です。
初夏には山門付近、本堂前、阿字池、境内奥の庭園など至る所で多種多様な色とりどりの紫陽花が楽しめます。
花だけではなく、三重塔を背景にした非常に絵になる紫陽花も見られます。
岩船寺では秋には静寂の中で美しい紅葉が見られます。
朱色の三重塔をつつむ鮮やかで色とりどりの紅葉、
池を囲む風情ある紅葉などが楽しめます。
住所:〒619-1133 京都府木津川市加茂町岩船上ノ門43番地
※その他のアクセス方法もあります。上記は一般的なアクセス方法です。
時間はおおよその目安です。
拝観時間 ⇒ 8:30~17:00(12月~2月 ⇒ 9:00~16:00)
拝観料 ⇒ 400円(大人一般)
※徒歩圏内には浄瑠璃寺のみです。浄瑠璃寺も少し遠いです。他はバスやタクシー、電車の移動となります。
※距離、時間はおおよその目安です。「約~」などは見にくくなる為省いています。
(※まだまだ作成、編集中です。)