京都市上京区今出川通烏丸東入相国寺門前町にある相国寺(しょうこくじ)の庭園などです。
相国寺の法堂や方丈、開山堂や庭園などは通常非公開です。例年、春や秋に特別拝観が行われます。
相国寺には複数の趣きの異なる庭園があります。
白砂に岩を配し、奥は苔ともみじで覆った開山堂庭園、白砂のシンプルな方丈前庭、
いずれも美しく上品な枯山水庭園です。
そして京都市の名勝に指定されている裏方文庭園もあります。
この裏方文庭園は、苔や背景の緑で覆われた細長い庭園に、
岩や石で造られた大きな掘り込み状の枯流(かれながれ)が造られた庭園であり、
他ではあまり見ることのない独特の庭園です。
2017年10月15日訪問、撮影です。
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相国寺の法堂です。石畳の参道、石段が雨に濡れて良い感じです。
鐘楼と青もみじや苔などです。
相国寺の鐘楼は「洪音楼」という名前がついているそうです。
窓から眺めた方丈庭園です。
ちなみにこの変わった形の窓は「華頭窓(かとうまど)」と言います。
花の形(花をひっくり返した形)をしているため、華頭窓と言うそうです。
ただし、諸説あるようで、いろんな漢字で表記することがあります。
火や灯りの形をしているため「火灯窓(かとうまど)」と表記することもあるそうです。
方丈から眺めた方丈前庭です。
白砂のシンプルな庭園です。綺麗に線(波)が入っています。
方丈の白象図です。レプリカですが良くできています。
念のため伺いましたが、撮影は問題ないとのことでした。
苔に覆われており、松などの木々が植えられた庭園です。
こちらもシンプルな造りの庭園です。
シンプルですが風情があります。白壁と苔の緑とのコントラストも綺麗です。
方丈の北側にあります。
先ほどの方丈前庭や方丈西庭とは異なり、複雑な造りとなっています。
細長い庭園に谷があり、中央を枯流(かれながれ)が通っています。
たくさんの岩や緑が配され、背景にはもみじをはじめとする木々が植えられています。
庭園に向かって左の方の高くなっている場所や岩が滝を表しているものと思われます。
様々な形や大きさの岩が配され、多種多様な植物が植えられています。
庭園に向かって右の方が川の下流です。石橋もか架かっています。
独特の雰囲気の見事な庭園です。
ちなみに裏方丈庭園は京都市の名勝に指定されています。
白砂に岩が配されています。
奥はなだらかな築山となっており、苔で覆われています。背景にはもみじがたくさん植えられています。
ところどころに岩が配され、背景は緑の木々で覆われています。
白砂と緑のコントラストが綺麗です。
開山堂庭園には「龍淵水(りゅうえんすい)」という水路(水路跡)があります。
創建当時は相国寺境内の水路である「碧玉溝(へきぎょくこう)」に通じており、
賀茂川の水を御用水として皇居に流していたそうです。
浮かぶ岩(島)に青もみじがかかっており、何とも風情があります。
波打つ白砂に浮かぶ岩と青もみじです。
いかにも日本庭園といった雰囲気のする部分もあります。
波打つ白砂の上に、様々な形や大きさ、色の岩が配されています。
白砂の波紋を囲む岩と美しい緑です。水路(水路跡)も見えています。