京都市東山区本町一五丁目にある東福寺(とうふくじ)の方丈庭園です。
東福寺の方丈には、昭和の名作庭家である重森三玲(しげもりみれい)作の趣きの異なる複数の庭園があります。
方丈の周りの東西南北に庭園があり、方丈の四周全てに庭園を巡らせたのは東福寺の方丈のみとされています。
東西南北の四つの庭園には、「蓬莱(ほうらい)」「方丈」「瀛洲(えいじゅう)「壷梁(こりょう)」
「八海」「五山」「井田市松(せいでんいちまつ)」「北斗七星」の八つが表現されおり、
東福寺の方丈庭園は「八相の庭」とも呼ばれています。
四つの庭園それぞれに特徴があり、古風でありモダンでもある斬新な庭園が楽しめます。
方丈東庭は、雲文様の砂の上に石の円柱で北斗七星が表現されています。
方丈南庭は、砂に巨石を配した庭園であり、西の方には苔の美しい築山があります。
方丈西庭は、四角いサツキの刈り込みがあり、背景のもみじも眺められます。
方丈北庭は、緑の苔と石の市松模様の庭園であり、サツキやもみじが背景となっています。
また、方丈西庭と北庭の間には圧巻のもみじを望める通天台などもあります。
とにかく東福寺方丈庭園は見所が多いです。
2017年10月19日訪問、撮影です。
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雨が降って水が溜まっています。
円柱に用いられている石は、重要文化財に指定されている東司の柱石の余った石を使用されているそうです。
綺麗な模様の入った砂と巨大な岩、そして苔の築山の枯山水庭園です。
正面の表門は昭憲皇太后の寄進と伝えられています。「恩賜門」とも呼ばれます。
東福寺の方丈庭園は東西南北の四庭に渡り、
八つの表現が施されているため「八相の庭」とも呼ばれます。
巨大な岩と苔の築山です。苔の築山には松の木も植えられています。
サツキの四角い刈り込みが特徴的な庭園です。
庭園の向こうには通天橋やたくさんのもみじが見えます。
井田市松(せいでんいちまつ)を表現しています。
「井田(せいでん)」とは古代中国で行われた土地制度、区画制度のことらしいです。
方丈の西庭と北庭の間には通天台があり、通天橋や豪快なもみじが見られます。
市松模様、チェック模様の苔が斬新な方丈北庭です。しかも左のサツキはハート型です。
庭園全てが均等な市松模様ではなく、向かって右の方は敢えて苔のみにしている部分があります。
練りに練って造られたのでしょう。
鮮やかな緑です。背景にはもみじなども多く植えられています。
四季折々に彩りが楽しめる庭園です。